エンジニアやデータアナリストが触るだけあって正直最初のハードルが高いです。
本記事はPowerBI Desktopを使用しております。
問題1:スライサーを複数設置したとき一つを選択したときにすべてのビジュアルに影響が及んでしまう

同一のデータに対して、複数のグラフを用意して、それぞれ選択した項目のみグラフに描画したいときがあると思います。しかし、標準のままでは、同じテーブルを参照している場合は、片方を選択するともう片方にも影響が及びます。
この影響範囲を変更する方法について以下に記載します。
方法①:フィルターの影響範囲をビジュアルごとに制御(「編集の相互作用」機能)
操作手順(スライサーなどのフィルターに対して):
- [表示]タブ > [編集の相互作用] をオンにする
→ 「スライサー」や他のビジュアルをクリックすると、他のビジュアルの右上に小さなアイコンが表示されるようになります。 - スライサー(またはフィルター)を選択
→ スライサーが他のどのビジュアルに影響を与えるかを設定できます。 - 各ビジュアルに対して、右上に出る以下のアイコンを設定:
- フィルターアイコン:フィルターを適用する
- 🚫 なしマーク:フィルターを適用しない
- 設定が終わったら、再度 [表示] > [編集の相互作用] をオフに戻すと完了。
方法②:フィルターの作用範囲を「レポート/ページ/ビジュアル」単位で変更
フィルター種別 | 影響範囲 | 設定箇所 |
---|---|---|
レポート フィルター | 全ページすべてのビジュアルに適用 | [フィルター] ペインの「レポート レベル フィルター」 |
ページ フィルター | そのページ上のビジュアル全体に適用 | [フィルター] ペインの「ページ レベル フィルター」 |
ビジュアル フィルター | 特定のビジュアル1つのみに適用 | [フィルター] ペインで、ビジュアルを選択した状態で設定 |
🔧 方法③:スライサーを「同期」して、複数ページに適用する
- スライサーを選択
- [表示] > [スライサーの同期] をクリック
- 表示される「スライサーの同期」ペインで以下を設定:
- 各ページにスライサーを表示するか
- 同期を有効にするか(フィルター状態を連動させる)
問題2:スライサーの項目の並びを標準(英数字アルファベット順)から変更したい
スライサーに表示される項目をカスタマイズしたいことあると思います。
以下のようなデータテーブルを定義します。ここに項目名と並び順の2列を定義します。
選択項目をスライサーに表示して、その表示順序を並び順で制御します。
項目一覧 = DATATABLE(
"選択項目",STRING, "並び順",INTEGER,
{
{"U1-1",11},
{"U1-2",12},
{"U1-3",13},
{"U1-4",14},
{"U1-5",15},
{"U1-6",16},
{"U1-7",17},
{"U1-8",18},
{"U1-9",19},
{"U1-10",20},
{"U1-11",21},
{"U1-12",22},
{"U1-13",23},
{"U1-14",24},
{"U1-15",25},
{"U2-1",26},
{"U2-2",27},
{"U2-3",28},
{"U2-4",29},
{"U2-5",30},
{"U2-6",31},
{"U2-7",32},
{"U2-8",33},
{"U2-9",34},
{"U2-10",35},
{"U2-11",36},
{"U2-12",37},
{"U2-13",38},
{"U2-14",39},
{"U2-15",40}
}
)
並び変えたい項目を選択します。

次に上部の列ツール→列で並び替えを選択。並び順を選択することでソートされます。

コメント