Synologyのラインナップは、基本的に**「シリーズ(グレード)」と「形状(デスクトップかラックマウントか)」**で分類されています。後述する理由で必ず2025年以降のモデルを買いましょう。
1. 型番の読み方(法則)
モデル名を見ると、その機種のスペックや立ち位置がすぐに分かります。 例:DS224+ の場合
- DS (プレフィックス): 形状。
DSはデスクトップ(DiskStation)、RSはラックマウント(RackStation)。 - 2 (最大ベイ数): 拡張ユニットを含めた、最大搭載可能なHDDの数。
- 24 (発売年): 2024年モデル。(※実際の発売時期と若干ズレることがあります)
- + (シリーズ): グレードを表すサフィックス(後述)。
2. シリーズ(グレード)の階層
下位モデルから上位モデルへと順に解説します。用途によって搭載されているCPUのアーキテクチャや機能が大きく異なります。
① Jシリーズ(型番の末尾が「j」)
- ターゲット: 個人・家庭向けのエントリーモデル
- 特徴: 非常に安価ですが、CPUがARM系でメモリも少なく、増設もできません。単純なファイル保存やバックアップ程度の用途に限定されます。
- 注意点: 高度なファイルシステム(Btrfs)の一部機能が使えなかったり、LANポートも基本的に1口のみです。
② Valueシリーズ(型番の末尾が「無印」または「play」)
- ターゲット: 個人ハイエンド~小規模オフィス(SOHO)向け
- 特徴: Jシリーズより処理能力が高く、複数人でのファイル共有もスムーズです。ただし、こちらもLANポートが1口のモデルが多く、仮想化などの高度な機能には制限があります。
③ Plusシリーズ(型番の末尾が「+」) ビジネス用途の標準
- ターゲット: 中小企業・ITエンジニア・ハイエンド個人向け
- 特徴:ここからがSynologyの本領発揮と言えるシリーズです。
- CPU: Intel CeleronやAMD Ryzenなど、x86アーキテクチャのCPUを搭載。
- ネットワーク: 複数のLANポートを標準搭載(リンクアグリゲーションやネットワーク分離が可能)。
- 拡張性: メモリの増設や、NVMe SSDを使った高速キャッシュに対応。
- 機能: Docker(Container Manager)を動かして軽量なLinuxコンテナを立ち上げたり、PCやサーバーの丸ごとバックアップ(Active Backup for Business)など、ビジネス向けの強力なパッケージがフルで使えます。
④ XS / XS+ シリーズ(型番の末尾が「XS」や「XS+」)
- ターゲット: 中~大規模企業、データセンター向け
- 特徴: Intel XeonプロセッサやECCメモリを搭載し、10GbEネットワークポートを標準装備するなど、完全なエンタープライズ仕様です。
⑤ FS / SA / HD シリーズ
- ターゲット: 大規模インフラ向け
- 特徴: 全てSSD(オールフラッシュ)構成専用のFSシリーズや、ペタバイト級の拡張を前提としたSAシリーズなど、特殊・大規模要件向けのハイエンド機です。
LANポートについて
Synologyの1ベイモデル(HDDが1台しか入らない機種、DS124など)は、すべてLANポートが1口しかありません。そのため、物理的にLANポートを2つ確保するには、必然的に2ベイ以上のモデルを選ぶ必要があります。
SynologyのOS(DSM)は標準で各LANポートに個別のIPアドレスやサブネットを割り当てる設定が可能です。
対応HDDについて(重要)
SynologyはDSM 7.3のリリースに伴い、Synologyは2025年モデルの一部のNASにおいて、サードパーティ製ドライブの利用制限を緩和しました。
具体的には2025年モデルのPlusシリーズ・Valueシリーズ・Jシリーズにおいて、Synologyによる検証を受けていないサードパーティー製のHDDやSSDのインストールおよびストレージプールの作成がサポートされるようになり、Western DigitalやSeagateといったブランドの3.5インチHDDや2.5インチSATA SSDが再び利用可能になります。ただし、M.2 SSDを使用したストレージプールやキャッシュの作成には引き続きハードウェア互換性リストに記載されているドライブが必要となります。
また、この利用制限緩和はDS725+、DS225+、DS425+、DS925+、DS1525+、DS1825+といった2025年モデルには適用されますが、ビジネス・エンタープライズ向けモデルや過去世代の製品は、引き続き従来のHCLポリシーが適用されるとのこと。


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